マイクロ·ナノパターンに対する血液関連細胞の細胞接着

摘要

生体内組織はナノやマイクロスケールにおいて階層構造を持つものが多い．歯を例に挙げると，エナメル質ではナノスケールのアパタイト結晶が集合することによりエナメル小柱を形成し，規則正しく配列したアパタイトのマイクロ·ナノ構造を形成している．一方で，象牙質はアパタイトとコラーゲンから成る組織であり，マイクロスケールの直径をもつ多数の象牙細管を有し，視点によりホール構造またはグルーブ構造を示す．歯根膜組織ではコラーゲン線維が歯表面に対し垂直配向したピラー構造のマイクロパターンを示す．これら生体内での多様なマイクロ·ナノパターンの存在は，形状自体が機能発現している可能性を示している．