ドア開閉及び人体移動が室間換気量に及ぼす影響に関する研究

摘要

喫煙室，トイレ等の汚染質発生を伴う空間では，汚染質の漏洩を防止するために第3種換気方式とし，室圧を負圧に維持する対策が一般に施される。しかし，在室者の移動の際のドア開閉や人体移動による空気流動が，汚染質の漏洩につながると考えられるものの，その効果については十分解明されていない。そこで本研究では，空気流動による汚染質の漏洩量を効果的に抑制するため，CFD解析によるドア開閉に伴う室間換気量予測の整合性を実験との比較に基づき検証した上で，ドア開きと人体移動の速度と向きによるケース別検討を行うことを目的とする。さらに喫煙室を対象に汚染質漏洩に有効な換気対策についても検討する。