実機テストによる潤滑制御の検証（ハイブリッド潤滑による冷間タンデムミルの高速圧延技術 第6報）

摘要

前報までの報告では，エマルション圧延油のプレートアウト挙動について，その基礎的な特性を明らかにした．特に，圧延の高速化によって油膜形成能が低下することを補償するために，高濃度かつ大粒径のエマルション圧延油を均一に供給することで高効率なプレートアウト制御が可能であることを示した．また、ラボ圧延シミュレーターによりプレートアウト量を制御することでロールバイトにおける潤滑状態が変化し，摩擦係数を制御できることを確認した．本報では，前報までに得られた高効率エマルション供給によるプレートアウト制御の効果を実機にて検証することを目的とするものである．実機タンデムミルに試験装置を設置し、プレートアウト量が実機圧延特性に与える影響を評価した結果について報告する．