離散要素法シミュレーションに基づくパルス磁場配向圧粉成形技術の開発

摘要

電気自動車やハイブリッド自動毛エアコン等の家電製品では焼結磁石を用いた高効率モータが使用されており，磁石の性能向上はモータの性能を向上させる上で重要である．焼結磁石は一般に溶製インゴットを粉砕して得た微粉末を磁場中成私焼結したのちに表面処理や着磁などの工程を経て製造される．これら十連の焼結磁石製造プロセスの中でも磁場中圧粉成形は，磁石粉末の磁化を最大限に発揮させる点で，重要なプロセスである．しかしながら，高配向な圧粉体を得るための統一的な指針はなく，近年の原料粉末の微細化高保磁力化および難着磁化などの要因により，現在の工業プロセスで用いられている配向磁場では高配向度の圧粉体を得ることが困称こなりつつある.この間題の解決には配向過程での永久磁石粒子群の運動を理解することが重要であるが，実験によって粒子運動を観察することは困難である.これまで著者らは，容易に高磁界を得ることが可能なノウレス磁場に着目し，シミュレーションを用いて永久磁石粒子の圧密過程の可視化を行っており，磁場とプレスのタイミングを合わせることで高配向な圧粉体が得られる可能性を見出している［1］．そこで本研究では，高配向圧密成形休作製のため，プレスとノウレス磁場印加を同時に行った場合の粒子運動を数値角新したので報告する.