粉末冶金法による生体用ポーラスTi基及びMg基金属ガラスの開発

摘要

超高齢化社会の到来に伴い、高機能を有する生体材料の開発は緊急に解決すべき最重要課題の一つである。治療のために体内へ埋入されるインプラント材料には二種類ある。一つ目は人工関節のように生体組織を恒久的に置換する生体材料である。しかし、現在朗されている製品は約87％が欧米製品で占められている。一方で、国内医療機関からは、日本人の体形や生活様式にあった人工関節や使いやすい医療器具の開発への要望がある。二つ目は骨折固定材や縫合糸、増や鰻などの狭窄部位を拡張するためのステントなどのように、治癒するまでの期間のみ必要な材料である。現在前者と同じ生体材料が使用されているが、損傷した組織が修復した後にはこの材料が不要となるため、再度手術してこれを摘出して取り出す必要がある。このため、患者にとって大きな負担となり問題となっていた。この問題を改善するため、体内にて分解·吸収される生体吸収性材料の探査に関する研究が盛hに行われてきている。これまで、開発された生体吸収性材料は高分子およびセラミックス材料のみである。しかし、この材料は、機械的強度の不足から荷重負荷部位には使用できないことなどもあり、適応範囲が限られていた。そのため、これらよりも優れた機械的強度を持つ生体吸収性金属材料の開発が期待されている。