水溶性流体の化学反応進行と屈折率変化に関する研究

摘要

Shinohara らは、HCl-NaOH 系においてLIF 法による反応界面近傍の空間濃度の非接触測定を実施し，さらに数値解析を行って物質移動現象の検討を行っている。その結果，反応を伴わない系では物質移動をよく再現できているが，反応が生じた際は実験結果と数値解析にズレが生じている．また，当研究室では，これまでに，相互溶解性流体におけるRayleigh-Taylor 不安定性と，化学反応を伴う熱·物質移動について実験的に研究を行ってきた．その結果，自然対流の発生原因として，発熱反応に起因する密度変化を挙げており，密度変化の定量的検討する必要があることが示唆された．本研究では，反応を伴う際の液相内の定量的な検討を行うため，反応面進行の可視化実験とレーザースペックル法を用いた密度分布測定を行い，さらに数値解析と比較し、検討を行った．