アクティブサーモグラフィ検査に要する時間と加熱方法との関係に関する熱波動の観点を踏まえた検討

摘要

赤外線アクティブサーモグラフィによる非破壊検査では、熱拡散率が小さな樹脂材料の検査や、表面から深くに位置する欠陥（例えば大型コンクリート構造物中のうき）の検査に際して、欠陥検出に数百秒から条件によっては千秒以上の観察時間が必要となる。本研究では熱波動の観点から理論的に熱伝播速度の速い高周波数の熱成分の熱波動を励起・利用することで検査時間の短縮を試みた。本報告ではアクリル試験片およびコンクリート試験片に対して周期加熱実験を行い、加熱周期（励起熱波動の周波数）の変化に伴う検査必要時間変化が確認できたので報告する。