設計の上流から下流段階までを通して統一的に適用可能なユーザビリティ設計支援技術

摘要

近年，製品の多様化や多機能化により，製品に対するユーザの受容性を決定づける要素として製品のユーザビリティが重要視されており，設計者はユーザビリティを考慮した製品設計を行うことが求められている．ユーザビリティ評価手法は，専門家や設計者のみで評価を行う手法と，ユーザに協力してもらい評価を行う手法に大別できるが，後者の代表例として挙げられるのがユーザビリティテストである．ユーザビリティテストとは，製品のユーザである実験参加者に製品を与え，実験実施者が提示する課題を達成してもらうように指示し，その課題遂行の様子を実験実施者が観察することで製品のユーザビリティを評価する手法であり，製品開発段階において設計者が想定していなかったような，ユーザが実際に製品を使用する際に生じるユーザビリティ上の課題を発見しやすいという特徴がある．