統合型ヒューマンインターフェースの開発

摘要

中部電力では、第二世代ディジタル形保護制御装置の保守を、装置内に実装されたWeb表示機能と汎用パソコン(以降：PC)によるヒューマンインターフェース(以降：HI)を用いて行っている。これはHIを各装置から切り離してHIレス化してコストダウンを図るとともに、電気所と保守拠点の間に通信ネットワークを構成することで遠隔からの保守を可能とし、保守対応の省力化と迅速化を図る目的がある。一方で現状の汎用PCによるHI表示方式の特徴は、保護制御装置ごとに必要な表示用ソフトウェア(Java、ウェブブラウザ等)が変わってしまうという課題がある。これは汎用PCのソフトウェアや配電盤のWeb表示に使用するソフトウェアの改廃周期は保護制御装置と比較して短いことに起因する。またソフトウェアに互換性がないため、保護制御装置それぞれに対して専用のソフトウェアを搭載した汎用PCを用意しなければならず、汎用PCを用いた保守対応の省力化の妨げとなっている。加えて管理する汎用PC数の増大にもつながり、情報セキュリティの面でもリスクが増す危険性がある。