準大気圧下における高繰り返しナノ秒パルス窒素グロー放電の特性評価（Ⅱ）

摘要

ナノ秒パルス電源を用いたグロー放電生成技術によって，大気圧／準大気圧下において一様な非平衡プラズマを生成する研究が行われている。従来のナノ秒パルス電源の繰り返し周波数は十数kHz オーダーであったが，近年開発されたSiC-MOSFET をスイッチング素子に用いることで数百kHzまで上昇させることが可能となった。これにより，プラズマプロセス速度の上昇が期待される一方で，高繰り返し領域におけるパルス放電特性については未解明である。我々は，SiC-MOSFET インバータ電源を用いることで，準大気圧下で高繰り返しパルスヘリウム（He）グロー放電を生成して放電基礎特性を評価し(1)，ダイヤモンドライクカーボン成膜技術(2)に適用してきた。本研究では放電ガスに窒素（N_2）を用いて周波数を変化させたときの放電特性を調査した。