まちづくり会社による中心商店街の「テナントマネジメント」に関する研究:その１ 大分まちなか倶楽部によるテナントマネジメントの内容と出店店舗の配置

摘要

商店街において活性化に向けてさまざまな取組みが行なわれているが、いまだ活性化に至っていない事例も少なくない。現在取り組まれている商店街の活性化方策は、空き店舗の解消を目的としたものや、イベントによる集客を目的としたものである場合が多いが、前者は、商業的なポテンシャルに見合わない余剰となった空き店舗には需要が発生しにくく、空き店舗の解消を第一とした対策の効果は限定的であると考えられる。後者は、イベント時には多くの集客があるものの、それが日常の賑わいや集客につながっていないという指摘もある。これらのことから今後は、従来までの対症療法的な施策ではなく、個店の魅力向上や店舗の業種業態構成（テナントミックス）の見直しと、それを実現するために行う商店街のテナントマネジメント※１が必要であると考えられる。