病院運用の定量評価方法の実践（2/2）（その2）実案件への適用:プロトタイプによる検討報告

摘要

病院施設の計画及び設計段階において，当該案件の運用方針，運用システムが十分にプランに反映されることは必須の要件である。しかし，こうした与条件を実地に定量的に抽出し，計画及び設計に効果的に反映させる方法論が確立しているとは言えない。本研究では病院における現状の運用を仮想空間上で再現し，運用結果である患者の挙動によって，ブロックプランを評価する手法の確立を目的とする。本書では， （その1）で述べた本研究の計画を基に，実装したシステムの一例として，外来フロアをとりあげ，システムの概要，インプットデータの作成方法とその値，実在する病院へ本システムを適用した結果を報告する。