コンクリート系共同住宅二次壁の制振デバイス化に関する実験的研究

摘要

RC造・SRC造共同住宅の中で特に板状平面を持つ建物の典型的な地震被害として，二次壁のせh断破壊が報告1）されている。このような二次壁は，地震被害が生じないよう完全スリットを設けることが推奨されているが，施工性が高く外壁の基本性能の確保が容易な部分スリットが多用され，架構と二次壁の縁切りが不十分であるため，二次壁の地震被害が多発する原因となっている。そのため，筆者らは図1に示すような二次壁を方立て壁化した上で上下に分割し，それらを簡易な摩擦ダンパーで連結した制振デバイスの開発を目指している。