羽根付き鋼管杭貫入時の地盤の乱れが杭の水平抵抗に及ぼす影響:その1:原位置水平載荷実験の概要と杭周地盤の地盤変状

摘要

曲げを受ける鋼管杭は非線形領域に入った後も鉛直支持能力を保持できる高い靱性能を持つため、大地震に対する耐震性能が高い杭として着目されている。中でも、建築副産物に対する環境負荷低減の観点から、掘削発生土を抑えることができる回転貫入方式の鋼管杭の需要が近年増加している。しかし、回転貫入に関するメカニズムは不明確であり、回転貫入が杭外周地盤を乱す可能性があることを指摘している研究例もある。そこで、回転貫入による杭周地盤の乱れが杭の水平抵抗に及ぼす影響を明らかにすることを目的として、鋼管杭の原位置水平載荷実験を実施した。その1では実験概要と実験結果として杭周地盤の地盤変状の様子について報告する。