衛星画像を用いた緑被率の推定に関する研究（その１）空間分解能と緑被率推定精度との関係

摘要

ヒートアイランド現象の緩和や低炭素社会の実現が求められている現在、緑地の有用性が認められ様々な研究が行われており、自治体などでは緑被率の調査などが行われている。都市における緑地は、公園などの比較的規模の大きい緑地から、戸建住宅の庭など規模の小さい緑地まで様々である。これらの緑地は開発やメンテナンスなどで年々変化していると考えられるため、都市における緑被率の調査は断片的ではなく継続的に行う必要があると考えられる。しかしながら緑被率の調査では、主に航空写真や衛星画像などのリモートセンシングデータを利用する方法が用いられているが、空間分解能の高い航空写真や衛星画像は非常に高価なため継続的な調査を行いにくい。本研究では、空間分解能の低い衛星画像と空間分解能の高い衛星画像を用いて緑被率を推定し、緑被率と空間分解能の関係を明らかにすることを目的とした。