航空機LiDARを用いた市街地における樹木の三次元情報の整備手法その 3 voxelモデリングによる樹冠外形の再現

摘要

樹木が熱環境に及ぼす影響として主要な要素である日射遮蔽，蒸散，顕熱放散には，樹木の放射収支が大きく関わる。図1に市街地の中で樹木がおかれた放射環境の概念図を示す。図1の要因を考慮して樹木の効果を評価するには，各樹木の樹冠形状と葉面積密度(LAD)分布が必要である。これらの情報を得るには，航空機レーザー計測(LiDAR)データによるvoxelベースの手法が有効であり，前報では1mの空間分解能で， voxel内の点密度とLADが良く対応することを示した。既往研究では群落を対象としたものや，精度検証が十分ではないものが多い。そこで本報では，voxelを用いた単木の樹冠外形の再現精度を明らかにする。