鍋田干拓における「伊勢湾台風復興住宅」の建築デザインについて

摘要

第二次世界大戦後、農林省䛿食料増産と失業者対策䛾ために全国各地で土地開拓事業を行ったが、東海地方で䛿鍋田干拓(愛知県弥富市鍋田町)、川口干拓(同碧南市川口町)、平坂干拓(同西尾市南奥田町)、城南干拓(三重県桑名市立田町および太平町)が干拓地として開発された。1959年9月26日に東海地方を急襲した台風15号(通称「伊勢湾台風」、国際名‘Vera’)䛿、こうした干拓地に甚大な災害を及ぼした。とりわけ鍋田干拓で䛿、高潮による堤防決壊によって入植者住宅全144戸を流失し入植者䛾 4割に相当する133名䛾犠牲者を出す災害を被った。被災後7ヶ月が経過した1960年4月19日に、ようやく干拓堤防䛾応急仮締切工事が完了し、1967年12月24日に136棟䛾補強コンクリートブロック㐀 3階建䛾復興住宅が建設された(図-1)。川口干拓と平坂干拓においても、それぞれ33棟と24棟䛾同様䛾復興住宅が建設された。