せh断柱の耐力低下を考慮した RC 造架構の倒壊限界評価手法に関する研究

摘要

架構が鉛直力を安定して保持でき人命の安全が保証できる限界を安全限界状態と呼ぶが，これは架構の倒壊や局部崩壊，非構造部材や設備の崩落・転倒など種々の人命に危険を及ぼすと思われる事象に，適当な余裕度を考慮した上で設定して設計に用いられているが，精確に評価するのは難しい。本研究では，安全限界変形を決定する要因の一つである倒壊限界状態について検討する。ここで，倒壊限界状態とは，地震力により建物が水平方向に倒壊する限界の状態と定義する。本研究では縮小架構試験体による実験を踏まえて，柱の一部がせh断破壊を生じる架構における倒壊限界状態の評価法について検討を行う。