大和南部地域の歴史的小都市における地域資源を生かした地域再生研究(2):奈良初瀬地区における空き町家活用マネジメント事業に向けた取り組みを通して

摘要

大和南部地域は歴史的町並みを有する多くの歴史小都市が存在する一方で、近年、人口減少による地域経済の縮小や後継者不足により、伝統的町家の空き家化、駐車場の増加など歴史的町並みの喪失が懸念されている。ゆえに、今後の歴史小都市のまちづくりにおいて、町並み形成等のハード面だけでなく、ソフト面への対応を含めた方策が必要とされている。そこで本論では、奈良県桜井市の初瀬地区を対象に、まちづくり市民事業や地域間連携等を取り入れて地区内の空き町家活用マネジメント事業を実現するべく、早稲田大学の支援のもと、地元団体によって行われた一連の活動とその成果について報告する。