類型から見た施設配置の地理的特徴:栃木県におけるァクセシビリティの視点による二次救急医療体制評価に関する研究2

摘要

本報では栃木県の人口分布と施設までの距離の関係から施設配置の地理的特徴に明らかにし，現状の二次医療圏の評価を行う.輪番制病院の対象人口，最大距離と人口の80%境界の距離の差をもとに類型し，さらにクラスター分析を行い合計16分類に類型した結果，類型ごとの距離帯別人ロ分布を表すグラフの形状に特徴が見られた.1つ目は2力所に人口のピークがある2山型でクラスターID:1，2，3，6， 8，13が該当する.これらには人口集中地に立地しており，累積人口80%圏内に同程度の人口集積地を含hでいる傾向が見られた.2つ目は平均と累積人口80%距離の差が小さい山型でクラスターID:4，7が該当する.これらは人口集積地から少し外れた地点に立地しているため，人口のピークとなる距離が比較的遠い傾向が見られた.3つ目は距離減衰型でクラスターID:5，9，14，15が該当する.これらは人口密度の高い地域の中心部に立地していることが多く，人口のピーク，最大，平均，累積人口80%距離が比較的短くなる傾向が見られた.4つ目は人口分布の変動が小さい横ばい型でクラスターID:10，16が該当する.これらには累積人口80%圏内に人口が分散しており，最大，平均，累積人口80%距離が比較的長くなる傾向が見られた.クラスターID:11，12に関しては同じクラスター内でのグラフ形状に類似点は見られなかった.