鉄道トンネルにおけるストレージ指向センサネットワークシステムの設計手法

摘要

従来のセンサネットワークにおいては，センサで収集したデータは，ゲートウェイを経由して管理サーバに伝送するのが一般的である.ところが，近年のCPU性能の向上とフラッシュメモリの大容量化•低消費電力化により，ローカルストレージを利用するとネットワークの運用コストを低減できるようになってきている.つまり，センシングデータを連続的に管理サーバに伝送するよりも，それをローカルストレージに蓄積しておき，後で回収した方が経済的になってきている.このように，"送る"よりも"貯める"ことを重視したセンサネットワークをストレージ指向センサネットワーク(Storage-centric Sensor Network, SSN)と呼ぶ[1].このSSNに関する研究が近年活発に行われており，その設計手法に関しても多くの提案がなされている[2].