やや長周期における地震動レベルの全国鲆価（2）: 予測モデルの適用性検討

摘要

K-NET及びKiK-netを対象として，やや長周期帯域の摇れ易さ係数を評価し，既往の結果との比較を行ったところ，対応が良いことが分かった。また。求められた摇れ易さ係数を用いて，2003年十勝沖地震及び2004年新潟県中越地震についての地震動の再現を試み，予測式の妥当性を検討した。その結果，2003年十勝沖地震では，摇れ易さ係数に標準偏差を考慮した場合には，おおよそ再現が出来ているものの，観測値に比べ過小評価となり，その要因としては，震源の特異性にあるものと想像された。2004年新潟県中越地震については，揺れ易さ係数に標準偏差を考慮することで，観測値の再現が出来た。以上のことから，摇れ易さ係数を用いた経験的予測式は，簡易に地震動予測を行うのに有効であることが分かった。今後は，以降に示す項目を行う予定である。