ハーフプレキャスト床板用仮設床開口補強ユニット筋の開発その１ 試験体の概要

摘要

鉄筋コンクリート造等の建物の施工では，コンクリート打設後に仮設資材（型枠，支保工等）を下階から上階へ荷上げするために，一時的に仮設床開口を設ける場合がある。一般的には，仮設床開口とする部分のスラブ筋を仮設床開口の中央で切断し，その鉄筋を折り曲げて仮設床開口とすることが行われている。また，仮設資材の荷上げが完了し，仮設床開口が不要となれば，スラブ筋を曲げ戻し，鉄筋を添えてフレア溶接を行い，スラブ筋を復旧する。次に，仮設床開口部分にコンクリートを充填し，開口を閉塞することが行われる。しかし，この方法では，施工性に難があるとともに，様々な工種にまたがるため，多くの労力を要し，コスト高となる。