近傍視野の注意力補正と歩行者挙動の連関

摘要

人間行動モデルの研究は、コンピュータの発達と共に長期間に渡り行われている。技術の進歩によりシミュレーションでの可視化が容易になったことで、群衆流動の解読は災害時の想定のみならず建築設計や商業サービスの向上など、様々な分野で活用されつつある。そこで建築空間内での人間の視覚からの情報取得と歩行運動の関係の解明を行うことは、人間の行動特性を考慮した高精度な群衆シミュレーションの構築に大きく寄与するだろう。本研究では、歩行空間の安全・快適性を向上させるべく、歩行者の視覚からの情報取得と歩行運動の関係を明らかにすることを目的とする（図1）。