超高層集合住宅における外出・コミュニケーション行動に関する研究 その１: 川崎市中原区武蔵小杉駅周辺地域の居住者を対象として

摘要

調査結果より、高齢者は外出が比較的多く活発ではあるもののマンション内での交流が少なく、会話時間も短い人が多く見られ、今後さらに高齢になり健康上の問題が生じた場合は孤立する可能性がある。乳児を抱えた母親は、比較的外出も多く活発な住民が多いが、会話時間は2 極化が見られ、共用施設を利用して近所とのつながりがある住民と、あまり利用せず近所の住民との会話もないという住民に分かれる。一方、幼児や小中学生を持つ母親は、共用施設も利用し子供をきっかけとした近所とのつながりもある住民が多く、マンションの特性を活用し生活を楽しhでいると伺える。このように、超高層集合住宅では、属性により関わり方の違いが見られるが、高齢者と乳児の母親の一部に問題がある可能性がある。今後更なる調査を踏まえ、要因を明らかにしていく必要がある。