ウェアラブルバイタルセンサを用いた地震動に対する安心の定量化その2 構造形式の違いによる人々の安心評価

摘要

本報では、本報その1 で測定したデータの解析方法及び分析方法を示し、分析結果の考察を行った。耐震と免震の分析結果を比較すると、免震でストレス度が増加するケースは確認されたが、多くの場合で「耐震構造と免震構造では、免震構造の方が人々のストレス度は小さい」という仮説通りの結果が得られた。しかし、本実験の解析に使用したデータは測定時間が約3 分間と短く、被験者は座った状態で加振を行うなど、簡易的な実験であることは承知の上での結果である。今後は、目や耳などの五感を閉ざした状態での実験を行い、感覚がより一層磨かれることによる、本実験結果との違いについても確認していきたい。最後に、本実験はあくまでも加振されることが分かっていた状態での結果である。しかし、分かっていた状態でも本実験結果のように、構造形式で大きな違いが得られた。実際に突如起こりうる、巨大地震に対しては尚更、結果が明白に分かれるのではないだろうか。