高速道路PA案内誘導設備が駐車場の流動性に及ぼす効果の評価

摘要

近年開通した高速道路では休憩施設の設置間隔が長く、一つの休憩施設に利用客が集中する結果、駐車マス不足および駐車待ち行列の発生が問題となっている。これを解消すべく、高速道路会社は利用台数が比較的多い休憩施設にて可変表示板（VMS: Variable Message Signs）の設置を進めてきた。しかしながら、ドライバーが進入レーン選択時のわずかな時間で確認することができる、VMS上のブロック別混雑情報のみでは各駐車マスへの均等な誘導までは実現できていないことが運用状況評価により確認された。そこで、混雑するPAにおいて、さらなる駐車待ち行列を解消するための施策として、VMSとともに新たな案内誘導設備「お招き灯」が導入された。しかし、両者が設置されたPA駐車場における効果は実証されておらず、また、VMSの表示内容については設備の仕様によっても異なることから、必ずしも明確にはなっておらず、表示パターンには検討の余地があると考えられる。