大規模地震後の陥没予防手法の検討: 平成30 年北海道胆振東部地震の事例より

摘要

平成30 年9 月6 日に発生した平成30 年北海道胆振東部地震(以下、胆振地震)は、北海道において初観測となる震度7 を記録し、甚大な被害をもたらした。地震直後に道路陥没を防ぎ交通ネットワークの安全を確保するため、被災地域の直轄国道において路面下空洞探査を実施した結果、陥没危険度の高い空洞を多数検知した1)。さらに1 年後、新規空洞の発生および成長を確認する目的で再び路面下空洞探査を実施した。本稿では、大規模地震から時間が経過した際の空洞の挙動に関する知見の共有を目的に、被災地域の空洞発生状況を報告する。