モーフィング技術を応用した航空機の高揚力装置の空力騒音低減に関する研究

摘要

航空機の高揚力装置として、フラップサイドエッジノイズとスラットノイズの低減を目指し、モーフィングを適用したMorphing Flap とMorphing Slat について、フェーズドアレイマイクロフォンによる音源探査計測を実施した。その結果、Morphing Flap においては、従来のシングルスロッテッドフラップと比較して、迎角や舵角条件によってフラップ端部やフラップ翼根部における騒音発生の低減が得られた。また、Morphing Slat においては、Cove Filler を形成することにより、騒音低減が見込めることが明らかとなった。スラット内への収納性を考慮したモーフィングCove Filler を構築することにより、その有用性が得られる可能性が示唆されているものである。また、両モーフィングにおいても、従来の主翼構造に対して、フラップ及びスラット舵面部分のみを置き換えるものであり、実機への適用性に優れたものであると考えられる。