エタノール発酵を前処理に用いた膜分離型メタン発酵の高負荷運転

摘要

食品廃棄物のメタン発酵において、前処理にェタノ-ル発酵を行 うことでバィォガス中メタン濃度の向上、高負荷での運転が可能 となることが報告されている。本研究は膜分離型メタン発 酵を用いてさらなる高負荷運転を試みた。対照系と前処理系の2系列で半連続実験を行い、投入量を段階的に上げて 処理特性を検討した。 基質はでhぷh質を多く含む組成とし、TS15°に調整し て使用した。前処理は模擬厨芥1L当りに糖化酵素 (Novozymes社Spirizyme Fuel)を7.5mL添加し、撹拃させ ながら50°C、 2h反応させた後、醸造用酵母(AB Mauri社 製Maurivin POP Yeast)を2.8 g添加し、27°C、 44 h反応さ せた。発酵後のェタノ-ル濃度は、約60g/Lであった。図1に実 験装置の概略図を示す。メタン発酵槽(37°C)は有効容積4.5L とし、膜モシ"ユ-ル(住友電気工業製、ポアフロン評価用モシ"ユ-ル、 0.2μm、 0.1m~2)は槽內に浸漬させ、下部からガス撹拌を行い 発酵液の撹拌と膜の洗浄を行う構造とした。基質は4°Cに設 定した基質タンクから口-ラ-ポンプで1日6回投入した。膜透過 水の引抜はロ-ラ-ポンプで基質投人直前に行った。2系列で実 験を行い、ェタノ-ル発酵を行った模擬厨芥を使用した系列を前 処理系、行わない系列を対照系とした。基質投入量はエタノ-ル 発酵前の模擬厨芥として有機物容積負荷(OLR) 6.5〜32.6 g-CODcr L~(-1) d~(-1)とした。