琵琶湖沿岸帯における底生動物の生息環境①底生動物の分布

摘要

琵琶湖では、在来魚介類の減少は喫緊の課題であ り、特にシジミ類等の二枚貝の減少が著しい。二枚 貝等の底生動物は大きく移動せず、水質、底質、餌 源等、多くの因子の影響を受けることから、底生動 物の生息状況は、湖沼水環境の状態を総合的に評価 する指標として重要である。琵琶湖の生態系改善に 向けた対策が求められる中、多くの生物の生息、産 卵、生育の場となる沿岸帯において、底生動物の生 息環境の視点から改善策の検討が必要である。 演者らは、琵琶湖沿岸帯における生態系改善手法 を検討するため、二枚貝等の底生動物と生息環境の 関係評価に向けた現状把握調査を実施している。本発表では、2017年12月から2018年10月までの3 回の調査結果に基づき、底生動物の分布と生息環境 条件の対応関係について報告する。