土中放電を考慮した高圧配電線避雷器焼損事故に関する検討

摘要

本論文では実配電線で生じた避雷器事故を模擬し，土中放電による接地抵抗低減効果が避雷器処理エネルギーに対して及ぼす影響について検討し，以下の結果を得た。1. 定常抵抗を用いた場合に比べて，土中放電による接地抵抗低減効果を考慮した場合，避雷器の処理エネルギーが減少する。2. 今回の事故事例解析では，土中放電による接地抵抗低減効果を考慮した場合に事故様相が再現された。3. 避雷器の処理エネルギー耐量のばらつきや，処理エネルギー耐量が定格値よりも大きいことを仮定した場合に事故様相が再現された。