周期負荷を持つSPMSMのV/f制御に基づぐ速度リプルの低減

摘要

本論文では，負荷トルクが周期的な変化をすることに注目し，V/f制御を基に負荷トルクに応じた電圧を出力することにより速度リプルを低減する手法について提案した。提案法を適用することにより従来法と比べ速度リプルを最大95.9%低減することをシミュレーシヨンにより確認した。また，モータの位置情報を使用せずに，軸ずれ角θ_(G0)が存在する場合でも速度リプルを低減できることを確認した。現時点での本制御法の課題として，以下の3点が挙げられる。1)理想電圧波形の作成方法である。本論文ではべクトル制御を用いて作成したが，実機では別途磁極位置フィードバックを有する試験ベンチを用いて，データを取得する必要がある。今後は，V/f制御で駆動しながらオンラインで求める方法を検討していく予定である。2) 本論文での検討は簡単化のためSPMSMを対象とした。今後は突極性を有するIPMSMに対して検討を行っていく予定である。この場合，突極性トルクが与える影響や高効率制御との両立が必要となる。3) 実機による検証