電子国土基本図とべクトル地図データの差分自動抽出手法の開発

摘要

本研究ではNTXと都市計画基図を用いて，QGISによる差分の自動抽出を行い，面的更新結果と比較することで，新設及び滅失に対する建物外周線の抽出精度を誤抽出率及び抽出漏れ率の両面から検証を行つた.その結果，面的更新結果に対し誤抽出や抽出漏れが一定程度確認されたものの，差分抽出結果と面的更新結果における建物外周線変化量の色別区分図の比較から，変化量を広範囲に把握して地図修正ェリアを優先付けする観点において特に大きな支障はないものと考える.今後は，金沢巿以外の様々な都市計画基図とNTXを用いて同様の検証を進めるとともに，本研究では抽出対象にしていなかった建物の「建て替え」や「增改築」等，両データ間で建物ポリゴンの重なりはあるものの変化として抽出するための手法の検討を進める予定である.