教育の機能を起点とした共生コミュニティとその拠点施設の実態リビングラボ，アーバンデザインセンター，マイクロライブラリを対象として

摘要

地域に密着した，大学主導公民連携のアーバンデザインセンターや民間主導のまちライブラリーに関して特徴的な事例の共通性を述べる。両者の事業のもととなる事業計画書や事業報告書の記載から，施設の運営目的である地域コミュニティの新規•再形成•持続性を生むためには，地域住民の主体性が重要であることに言及されている。特に，登録料を必要とする会員制度を採用し，地域住民のなかでも積極的かつ趣向性の高いキーパーソンを見つける運営者側の動向が見られた。またそれら運営•活動の拠点場所としては商店街内の空き店舗や介護施設などが活用されている。こうした，地域住民が日常的に利用している，生活基盤となっている領域まで踏み込み展開することで，連携を強化している。