GC/MSターゲットスクリーニング分析法による水道水?水道原水中農薬の実態調査とその分析精度の評価

摘要

水道水の標準検査法（告示法?通知法）は検査に時間が掛かるものが多く，水質管理の人員·予算の削減や，突発的な水質汚染事故に対応するためには，より迅速?簡便な水質検査方法が必要である。我々は，GC-MSの保持時間，マススぺクトル，検量線情報をデータベースに登録し，これを用いて水道水中の農薬の定性·定量を行うターゲットスクリーニング分析法を検討してきた。また，本法を用いて2017年に全国の水道水?水道原水の実態調査を行った。今回は，同様の手法で2018年に実態調査を行うとともに，本法の定性?定量精度について検証したので報告する。