湿式ボールミルによる黒ボク土の解泥機構について: 除去土壌分級処理の効率化に適した湿式ミル解泥に関する基礎的研究

摘要

放射性セシゥム(Cs)で汚染され除染により発生した除染土壌の減容化方法として分級洗浄が検討されているが、これはCsが粘土中の風化雲母のフレイド・エッジ・サイトに吸着しやすいことを利用したものである。しかし、農地土壌中の有機団粒の中に上述の粘土が内包されており、高度な分級処理のためには粗大な有機団粒を粉砕して粘土の単体分離度を上げることが必要である。本研究では、除去土壌分級処理の効率化の一環として、有機団粒の粉砕に湿式ボールミルを適用し、粉砕時間、粉砕媒体のボール径が粉砕に影響を粉砕工学的に把握することを試みた。