テキスト記述型言語を用いた小学校のプログラミング教育における具体的手段とその効果

摘要

2020 年より実施される新学習指導要領にて小学校のプログラミング教育が必修化となる．この背景には，第4 次産業の発達により高度なIT 人材が必要となるが不足すると予想がある．そこで文部科学省「第4次産業革命に向けた人材育成総合イニシアチブ」では『データサイエンス等の人材育成・確保に資する施策を、初中教育、高等教育から研究者レベルでの包括的な人材育成総合プログラムとして体系的に実施』と記載されている．現在，新学習指導要領への移行期間に差し掛かろうとしているが，文部科学省の「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について（議論の取りまとめ）」では『各学校における子供の姿や学校教育目標，環境整備や指導体制の実情等に応じて，教育課程全体を見渡し，プログラミング教育を行う単元を位置付けていく学年や教科等を決め，地域等との連携体制を整えながら指導内容を計画・実施していくことが求められる．』と記載されている．よって，何を使いどこまで教えれば良いのかが曖昧になっているため，プログラミングに触れたことがない現場の教員は非常に混乱している．そのような中，先行して行なわれている授業の多くがビジュアル型言語を使用してプログラミング教育を行っている．