FEMを用いた基礎形状脳動脈瘤に対するコイル特性を考慮した挿入の解析

摘要

再開通の発生要因に脳動脈瘤内へのコイル充填方法が重要であるとの報告があるが，既に製品化されているコイルの初期形状や本数の違いを考慮した挿入後のコイル分布に関する調査は行われていない．現状，医師は経験則に基づいて充填するコイルを選択しているが，コイル特性によるコイル充填後の分布に予測が付けば，手術計画の立案に大きく貢献できる事が期待される．本研究では既に製品化され，臨床の現場で最も需要のあるStryker社製のコイルを各種モデル化した．脳動脈瘤を模した基礎形状へのコイル挿入の計算を，FEM （Finite Element Method）により行った．充填するコイルの種類や本数の違いによる脳動脈瘤内でのコイル分布への影響を調査する．