ラニチジンの塩素処理によるN-nitrosamine生成能に及ぼす光照射の彩響評価

摘要

様々な化学物質を起源として、有害な副生成物が酸化処理により発生することが報告されている。ヒスタミンH2受容体拮抗薬として用いられるラニチジン（RNT)は、塩素（クロラミン）処理により、発ガン性が懸念されている二トロサミン類の一種であるN-ニトロソジメチルアミン（NDMA)を高収率（モル生成率：>63%)で生成すると報告されている。また、太陽光による光分解が報告されている。しかし、RNTが水環境へ排出された後の光分解産物のNDMA生成能については知見がない。そこで本研究では、RNTを光照射後にクロラミン処理や塩素処理した際のNDMA生成能を評価することを目的とした。