マングローブの成長に伴う種の分変動の再現と海面上昇による地形変化

摘要

沖縄気象台によると石垣島において1970年以降50年間で11.5cm海面上昇したと報告されている.潮間帯に生育するマングローブは海面上昇の影響を特に受けやすいが，海面上昇速度と土砂堆積速度の関係を定量化し過去の分布変動について解明した研究は存在しない.そこで本研究では西表島相良川河口域のマングローブ林の過去50年間の分布変動を解析し，海面上昇が相良川河口域のマングローブ林に与えてきた影響を明らかにする.次にマングローブの成長モデルを作成し，流体解析ソフトDelft3Dと組み合わせることで，長期的な分布変化と種の遷移を再現し，海面上昇が進行した際の地形変化のプロセスを半定量的に解析することを目的とする.