埼玉県における光化学オキシダント(オゾン)によるアサガオ被害調査: 奥秩父と加須市での調査結果の比較

摘要

埼玉県は、全国的に見て夏季の光化学オキシダント濃度が高くなりやすく、その主成分であるオゾンによる植物被害が顕在化している。埼玉県環境科学国際センターでは、県内におけるオゾンによる植物被害の実態を把握するため、毎年７月に、オゾンによるアサガオ被害調査を実施している。この発表では、埼玉県西部の奥秩父にある東京大学秩父演習林栃本作業所（標高約700m）（以降、栃本作業所と表記する）と、埼玉県東部の平野部にある埼玉県環境科学国際センター（加須市）で、平成19 年から平成30 年までの12 か年にわたって行ったオゾンによるアサガオ被害調査の結果と大気中のオゾン濃度の測定結果をとりまとめ、比較?検討したので報告する。