デュアルアクティブブリッジコンバータ動作を応用した非共振型非接触給電システムの実機検証

摘要

本論文では，デュアルアクティブブリッジコンバータを応用した非共振型非接触給電システムを提案し，実験機による基礎検証を行なった。提案システムは，磁気結合を用いた非接触給電部の一次側と二次側に位相の異なる交流電圧を印加することで，位相差を用いて電力を双方向に伝送する。本構成により，非接触給電部の漏れインダクタンスによらず電源からみた力率を改善可能である。実験結果より，非接触給電システムを模擬した1.1kW定格のミニモデルにおいて，最高効率94.1%(出力電力843W)を達成可能であることを実験により確認した。また，山登り法を用いて二次側位相を探索することにより，高速な通信を用いることなく出力電流制御が可能であることを実験により確認した。今後は，本システムの設計法の明確化及び，定格3.3kWでの試験を行う予定である。