非排水構造の道路トンネルにおける避難連絡坑交差部の設計・施工

摘要

新名神高速道路箕面トンネルは全長約5.0kmのトンネルであり，東工区と西工区に分けらている．そのうちの東工区(延長約2.5km)では，周辺の水文環境への影響を防ぐために，非排水構造区間が設けられている．本報告では，非排水構造区間に設けられた非常駐車帯と避難連絡坑の交差部について，その覆工の設計および施工方法の検討について示す．交差部の設計は3次元シェルバネモデルで行った.検討の結果，交差部の接続部分に応力が集中するため，非排水構造区間の標準の本坑断面と比較して，部材厚および鉄筋量が増大し鉄筋が過密となった．そのため，コンクリートの充填性に配慮して，鉄筋組立用仮設鋼材はH形鋼を用いず鉄筋を仮設鋼材に使用し，インバートは中流動コンクリートで，アーチは高流動コンクリートで施工する計画とした．