スーパーマーケットにおける空調を考慮した惣菜調理スケジユーリング問題のモデル化

摘要

日本では温室効果ガスの約8割がエネルギー起源の二酸化炭素であり，温暖化対策のためにはエネルギー消費の削減が重要とされている.建築物の使途別のエネルギー消費の中で割合が大きいものとして空調が挙げられるが，本研究ではスーパーマーケット，特にその厨房での空調に着目し省エネルギー化を目指す.スーパーマーケットには様々なエネルギーを消費する機器が集約されており，単位面積あたりのエネルギー消費量が大きい.一方でショーケースかちの冷気で夏場でも極端に温度が低い場所がある等，エネルギーの削減余地も大きい.スーパーマーケットの中でも厨房は一般の空間に比べ調理時に発生する熱量やCO2のため空調·換気エネルギーが大きく，一部店舗では厨房の空調に売場の空気を使うなど，空調全体への影響が大きい.厨房で必要な空調とは惣菜の調理方法とその量，それに従事する人により決まる.そこで惣菜調理の際の消費エネルギーと空調の消費エネルギーの最小化を目的とし，惣菜調理スケジユーリング問題のモデル化を行う.