いわきEVアカデミーの取組みと今後の展望

摘要

注目する点は，明らかに「モーターの基礎と応用」の講座である。「平成29年度EVハイスクール」では「EV03」，「平成30年度EVスクール」では「EV02」で実施された講座である。3.1節「講座の概要」でも記したが，モーターは「電気機器」の中で経験が無いと理解しにくい「回転機」である。工業高等専門学校や工学系大学の電気系学科において，「電気機器設計」を担当できる人材が極めて少なくなっており，逆に言えば，「モーターの設計·制御」を担当できる講師は実務経験者であるといえる。その講師が工業高校生や高専の3年生をターゲットに内容を精選したとしても，多種多様にあるモーターの構造，駆動原理や特性，そして応用までを一講座（3?4時間）で理解させることは不可能であると思われる。講義内容の検討が必要である。この「モーターの基礎と応用」に限らず，電気自動車（EV)の根幹部分である構成要素を正確でありながら易しく理解させることが「EV技術者人材育成プログラム」の導入部分にとっては極めて重要になると思われる。次年度には「世代にあわせたEVセミナー」を企画し，小中学生の理解レべルへの修正も検討している。