自己修復型ケミレジスタの為のガス官能層機能回復技術の検討

摘要

本研究では，ケミレジスタガスセンサの短所である寿命の短さを改善するために，特定の状況を再現可能な実験系を作製し，センサの修復処理を行った.特に、ガスセンサの櫛型電極部分にエタノールを修復液として滴下することで，劣化したガス応答特性を短時間ながら改善することができた.しかしながら，応答再現性の課題が残つている.また，この修復したガス応答性は，時間が経つにつれノイズが顕著に現れた.そのため，今後の課題としては，初期状態と変わらず，ガスセンサとして機能するように修復することを差し当たりの目標としたい.そして，現段階では手動で行っている修復処理を徐々に自動化にシフトしていきたい.まずはシステムのサポートありで修復処理を行うところからはじめ，最終的には，センサ素子単体で自己修復を完了できるようにすることを目標とする.また，修復はセンサを異なる場•雰囲気に置くことで実験しているが，その方法，例えば温度条件やガス雰囲気などについても検討を進める必要がある.