ダクト効果を有する非対称断面ツイン舵船型の開発(第４報 波浪中性能)

摘要

第3報1)の操縦性能の調査に引き続き、本報告では、ニューキャッスル大学所有の3800TEU型コンテナ船模型を用いて実施されたゲート舵船型の波浪中性能調査結果について報告する．波浪中における推進性能は、これまでシーマジンと言った形で船の性能評価パラメタの一つとして捉えられてきたが、近年、平水中の性能と同程度の精度で、このシーマジンを評価しようと試みる研究が数多 く実施されるようになった2）．また2013年の1月に発効したEEDI(Energy EfficiencyDesign Index)の中にも、オプションではあるが、EEDIweatherとして、この波浪中性能を評価するしくみが採用されている．このように、実際の運航を考慮して波浪中の推進性能を精度良く評価する手法やしくみが確立されつつあるが、その研究対象は、波の影響を受ける下部船体形状と、風の影響を受けやすい上部構造物などであり、舵の違いによる波浪中の性能評価は、ほとhど見当たらない．