電流形ゲート駆動回路を用いた高周波電力変換回路の実機検証

摘要

近年，SiCやGaNを用いた次世代半導体素子の登場により，高周波スイッチングによる大容量電力変換器の小型化が盛hに研究されている。特に，SiC-MOSFETは従来のSi-MOSFETと比較して，デバイスの特性上高速スイッチングが可能であり，さらに低損失であることから，電力変換器の小型化に有効な半導体素子として注目されている。しかしながら，SiC-MOSFETは構造上Si-MOSFETと比較してゲート•ソース間容量が大きくなる問題がある。そのため，従来の電圧形ゲート駆動回路を適用した場合，ゲート抵抗を接続した駆動により，ゲート•ソース間容量の充電に用いられた電力は全て損失となる。その結果，回路の高周波化に伴い，ゲート駆動回路の損失が増大する。