椅子座が可能な要介助者の脱着衣介助に必要なスペースの検証高齢社会における暮らしの自立を支援する入浴システムの研究 その6

摘要

身体機能の低下した高齢者は入浴や排せつ等の生活行為において、介助を必要とすることが多い。浴室については介助シャワー浴等に必要な空間の検討がなされていて「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の設計指針等にも反映されている。しかし、入浴前後の脱着衣行為に関しては十分検討されているとはいえない。介助が必要な場合は寝室のベッド上で脱衣することも考えられるが、水濡れや体温低下を考えると浴室に隣接した脱衣洗面室で行われる方が望ましい。そこで本研究では、入浴用シャワーチェアや介助用車いすが使える要介助高齢者の介助脱着衣行為に必要な寸法について模擬的な脱着衣介助動作から把握し、介助脱衣に適した新たな脱衣洗面室の提案につながる知見を得ることを目的とする。